起業相談④~株式会社とNPO法人を立ち上げた話~
「社会起業家を支援されている、ということで、一度お話をさせていただきたいと思いご連絡差し上げました。」
7年前、HPから問い合わせをいただいた女性の話です。
世田谷区には起業支援組織がいくつかありますが、彼女はそのうちの一つで学んでいらっしゃいました。
「周りにはなんか、ちょっと変わった、面白い方が多いんです。そのうちの何名かと一緒に起業します。」
「行う事業はメディアの運営、となりますが、テーマは『離島』で、離島に住んでいらっしゃる面白い方々を取材し、発信していきたいんです!」
目を輝かせてお話を聞かせてくださいました彼女の起業手段は既に株式会社で決まっていらっしゃいました。
何年かして・・・
「森さん、新しくNPO法人を立ち上げたいんですが。」
彼女から新しいご依頼をいただきました。よくよく聞くと、現在会社で行っている事業を切り分けて一部をNPO法人が引き継ぐような形にしたい、とのことです。さらに深く聞いてみると。。。
「いろいろな取引先とお話をさせていただく中で、なぜ営利事業で行っているのか、というご指摘を受けることが多くありました。また、某財団と一緒に事業を行おうとお話を進めているのですが、『非営利法人なら助成できるのですが、株式会社のままだと助成ができないのです』、とも言われています。」
なるほど、そういう目的もあるわけですね、と納得し、新しくNPO法人の立ち上げをお手伝いさせていただくことになりました。ただ、名称は株式会社で使っていた名称をNPO法人で使いたい、とのことで、既存の株式会社の名称も別のものにかえて一部の事業を引き継がせたい、というお話でもありました。その場合に注意すべきこと等をお伝えし、慎重に新規法人設立のお手伝いをさせていただきました。
NPO法人格の取得、そして
NPO法人設立後、早速某財団と話がまとまり、結構な額の予算がついて事業を開始することができたそうです。株式会社を設立して7年、NPO法人を設立して2年、それぞれの法人格をうまく使い分けて現在も活動を続けていらっしゃいます。
最近では、彼女はテレビでも取り上げられていらっしゃいました。彼女たちの法人では、スタッフそれぞれ動物に例えている、という情報も取り上げてました。長い付き合いで時々事務所にもお伺いしていますが、そのような状況は全く知りませんでした。当事務所も影響され、早速スタッフを動物に例えて呼ぶことにしました(笑)。